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以前書いてたSSの続き…。
次で終わらせようと思ってましたが…。
すみません、続いてしまいました
後1~2話位かもしれません。
読んでくださるという優しい方、ありがとうございます。
もうしばらくお付き合い頂ければ幸いです。

以下SS  新春の風


「さて、着いたよ!」
にこにこと笑う志摩と手を繋いでその家の前に立った重太郎は、呆然と家、というか屋敷を見つめていた。
古色蒼然とした武家屋敷、というのがそこを表すのに最も適した表現だろう。
隣接している大きな道場がまたその印象を強めている。
「し、志摩、こ、ここが志摩の家…?」
「うん!ここが家だよ! ほら」
志摩が指差した門の表札には墨痕鮮やかに『武神』の文字が書かれていた。
志摩は予想以上に大きい屋敷にやや押され気味の重太郎の様子に気付かず、彼の手を引っ張り家の中へ入ると。
「ただいまー! 帰ったよー!」
と元気に呼びかけた。
横では重太郎が「あ、あ、あのその、こ、心のじ、準備が!?」とか言ってるけど、天然なお嬢さんには聞こえてません。

呼びかけて間もなく、複数の足音が2人に近づいてくるのが聞こえてきた。
その足音に緊張する重太郎。
その様子に気付いた志摩は暢気な表情で、しかし重太郎の手をぎゅっと握り締めた。
「大丈夫」
と言葉にせずに言われた気がして、重太郎は少しだけ身体の力を抜いた。
それと同時に奥から和服姿の男女2人が現われる。
2人を見た志摩は嬉しそうに笑う。
「ただいま、お父さん、お母さん!」

男女…志摩の両親は満面の笑みで頷く。
父親は背の高い黒髪の、いかにも武道家と言った風貌の偉丈夫。
瞳は志摩と同じ漆黒で、深い色合いが印象的だ。
母親は漆黒の髪とやや薄い茶色っぽい瞳で、容貌は志摩と瓜二つ。
悪戯っぽい目を志摩と隣の重太郎に向けていた。
2人とも30代半ば、といった所に見えた。

「お帰り、志摩、元気だったか?」
父親が満面の笑みで志摩に声を掛けると
「寒かったでしょ、家の中に入りなさい、黒賀君…だったかしら? 良く来たわね、遠慮なく上がってね?」
母親はゆったりと笑って2人を家の中へと誘う。
志摩はこっくり頷くと、重太郎の手を引いて家へと入っていく。
それに引っ張られるように家に入ろうとした重太郎は、突然凄まじい威圧感を感じた。
「………っ!?」
思わず目を向けると。
無言の武神父と目が合った。
何だか背に龍か虎か背負ってるんじゃないかと言う位の凄まじいオーラ(王者の風)を背に無言で重太郎を見つめる武神父に対して、能力者なのに全身の力を振り絞って見つめ返す重太郎。
―――緒戦で、負けるわけには行かない。
静かな攻防は、すでに開始されていたのだった。

-----------------------------------------------------------------------------

武神家の居間へと通された重太郎は、志摩の家族達の前で志摩と並んで緊張しながら座っていた。
志摩の家族は5人、
父、宗馬。 
母、志織。 
祖父 隆太郎。 
祖母 糸子。 
曽祖父 宗太郎。
5人は志摩が連れ帰った重太郎に興味深そうな視線を送っている…若干一名、オーラを背負って見つめていたりするが。
そんな空気を読んでいるのか読んでないのか、志摩はのほほんと横に座る重太郎を紹介した。

「こちらが前に言ってた黒賀重太郎さん、今お付き合いしてるんだよ」

さらりといきなり直球きました。

その言葉と共に威圧感が一気に膨れ上がるのを感じた重太郎はこっそりと冷や汗を垂らすも、居住まいを正して見事な座礼をする。
「は、初めまして、く、黒賀と申します。 し、少々吃音があ、ありますのでお聞き苦しいとは思いますが、どうぞご容赦く、下さい」

少しだけ吃音はあるものの、しっかりとした声で挨拶をする重太郎を家族は感心したように見つめると頷く。
オーラを背負った父、宗馬は鷹揚に頷くと、低い声で返礼した。
「ようこそ黒賀君、…娘がお世話になっているね。田舎だが歓迎するよ、ゆっくりして行きなさい」
軽く一礼するとそう言ったが…。
目は「娘は渡さんぞゴルァ」と雄弁に語っていた…。
冷や汗を流しながらお土産の鎌倉紅谷クルミッ子を差し出す重太郎の戦いは、続きそうである…。



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コメント

テンポ良くさくさくと読ませて貰ったよ。
お義父さんに負けないよう頑張るよ。

重太郎さん頑張れー(泣)
志摩さんのお父さんも、お母さんを
お嫁さんにするときは通ってる道だと
思うので~;;

ちなみにうちのおじいちゃんとお父さんは
婿養子同士でけっこう団結してたみたい(笑)。

続いちゃいました!

アルケミラ「これはワックテカですよ!」
イセス   「だね!」
アルケミラ「やっぱり『うちの娘はやらん』はロマンよね…」
イセス   「だねー……頑張れ、重太郎さん!」
アルケミラ「がんばー!!」

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