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さて、バトンも消化したい所なのですが…。
突如SSが書きたいと言う欲求に襲われまして。
ガシガシと書いたSS、乗せてみたいと思います。
まずは志摩の分…長すぎたので、前編から乗せてみます。

一応、甘め+ネタっぽくしてみたいと思っていますので、苦手な人は回れ右を推奨いたします。

新春の風

…がたんごとん…がたんごとん…
―間もなく……駅に到着いたします、お手回りのお荷物をお忘れなきよう―

2008年12月31日
2008年も終わるまであと十時間程に迫る頃、志摩は故郷、熊本の鈍行列車に揺られていた。
鎌倉に出てきてもうすぐ一年、夏に一度戻ったきりの故郷は雪がちらつく季節になり、阿蘇の山は雪化粧に彩られていた。

一年前までは当たり前だった景色は今ではとても懐かしく、新鮮で。
志摩が微笑みながら車窓から流れる景色に見入っていると、隣の席に誰かが座る気配がした。
「ど、どうしたの、志摩?」
顔を向けると黒髪と灰色の瞳の青年が不思議そうに志摩を見つめている。
手には2つのコーヒー缶 立ち寄った駅で買ってきたのだろうそれはまだほのかに温かかった。
「ん、何でもないよ? ちょっと久し振りにこの景色見て懐かしかっただけだから」
志摩が笑って首を振ると、青年 ―黒賀重太郎は僅かに目元を緩ませると黙ってコーヒーを差し出した。
普段はあまり表情を変えない彼だが、こういった僅かな変化で驚くほど優しげな表情になる。
志摩は彼のそう言う表情がとても気に入っていた。

彼とは初夏の頃、お互い同じ日に入った結社で出会った。

最初は彼の纏う影と寂しげな瞳に思わず目を引かれ、気になって。

ぽつぽつと少しずつ話をする様になり、彼の誠実な性格に触れて徐々に距離は小さくなっていった。

それからは結社で一緒に過ごす事が多くなり、時にはゴースト蠢く場所や、戦争にも共に赴くようになった。

しかし、その時の志摩は友人としてしか彼を見てしかいなかった。
いつの頃からか彼が見せるようになったどこか切なそうな瞳を訝しく思いながらも日々を過ごしていた。

そして、秋、運動会の終わりに彼からダンスに誘われ。
ようやくその瞳の意味に思い至った。
その後に堪らず悪いとは思いながらも彼に鎌をかけ、自分の予想が正しい事を知る。

「好きです 付き合ってください」

顔を赤らめながら、真っ直ぐに目を見つめながら告げられた言葉。
その言葉が2人の新しい関係の始まり。


こうして故郷に彼と一緒に向かう事になるとは、出会った時には想像すらしていなかった。
コーヒーを受け取ると一口啜り、再び窓の外を見る。
重太郎も釣られるように窓に目を向けた。
「く、熊本には初めてき、来たけど 結構さ、寒いんだねえ」
「ん、この辺は阿蘇の膝元だからね、私の実家がある町はもうしばらく登っていった所にあるからもう少し寒くなるよ」
「そ、そうなの?」
「うん、でも温泉もあるから楽しみにしててね?」

志摩の故郷の町は阿蘇の中腹にある小さな町だ、山に囲まれた小さな盆地になっているその土地は美しく、温泉も湧く事から本当に知る人ぞ知る温泉地、景勝地でもある。

久し振りに戻る故郷に思いを馳せ、微笑む志摩の頭に重太郎の手がぽふっと置かれる。
「そ、そっか、温泉があるのかあ そ、それは楽しみだ、だね?」
笑いながら頭を撫でるその手の感触に目を細めながら頷く志摩。
「うん! 家にも温泉引いてあるんだよ? ヒノキ風呂だから楽しみにしてて! 公共だけど露天風呂もあるんだよ~」
「そ、それはすごいね? うん、たのしみだ」
「次の駅で着くから、だいぶ長くかかったから疲れたでしょう? 家ではゆっくりしてね!」
志摩が満面の笑みで言ったその一言に、重太郎の手がぴたりと止まる。
「う、う、うん、い、家か、かあ という事は ご、ご両親もいるんだ、だよねえ…」
「うん?両親とおじいちゃんとおばあちゃん、ひいおじいちゃんがいるよ?」

重太郎の額に僅かながら汗が滲む。
志摩との会話の端々から想像できる志摩の家族…特に父親との対面が、彼に重圧を感じさせていた。
彼女に家に行かないかと誘われた時からその重圧は重く、重く圧し掛かっている。

その日から重太郎は色々な準備をしてきた。
武神父の好物である甘味を手土産として買い求め、新年の初稽古があると聞くと朝から毎日猛特訓をしたりと八面六臂の行動力を見せていた。

全ては交際を認めてもらう為に。
目の前で笑う志摩の笑顔に思わず重太郎が笑い返した瞬間、がたん、と電車がスピードを落とし始めた。

―間もなく……駅 ……駅に到着いたします…。

車内アナウンスが流れると、志摩は荷物を手に取り立ち上がった。
「さて、そろそろ移動しようか、停車時間短いからね?」

近づく駅、窓から見えるは雪がちらつく山間の町。

「行こう?」
志摩が手を差し出せば重太郎はその手を握って立ち上がる。
2人は手をしっかりと握ると駅へと向かって歩き始めた…。


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勢いでがーっと書いたので荒削りですが…;
次からは少々ネタっぽくいってみたいと思ってます。
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コメント

う、うん素敵なSSだ、だねぇ
続きがた、楽しみだ、だね?
ゆっくりま、待たせても、もらうよ(胡坐をかいて待っている)

Σ素敵とか言われると照れるっ!?

あはは~ 前から書くって言ってたしね?
頑張って書くので気長に待っててね~!

(*゚∀゚)

二人で一緒に仲良く

ツヅキマーダー♪(チンチン☆

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